今やバーボン蒸留のメッカになった感のあるのが、ケンタッキー州バーズタウンの町。そのバーズタウンの業者メドウローン・ディスティリング社が、製品化しているもの。社名にディスティリング)蒸留)と付いているが、これは蒸留所で蒸留しているという意味ではなくて、蒸留酒を取扱っているという意味。同じバーズタウンにあるヘヴン・ヒル社から、蒸留したバーボン原酒を買い受け、独自に熟成させたうえで製品化している。ヘヴン・ヒル社は、このように原酒を樽売りする例が多く、同社原酒を使ったブランドは、200をこえるといわれている。バーボン原酒は、樽熟期間のちがい、熟成庫の自然条件のちがい、ブレンド技術のちがいなどによって、香味に差が生まれてくる。ヴァージンはヘヴン・ヒル原酒を使ったもののうちでは、風味が重厚、骨太な口当たり、辛口で切れ上がりのいいバーボンと定評がある。15年は重厚この上ない味。21年は熟成による奥深い味わいがある。