ジン・ウオッカ・ラム・テキーラのなかで世界最大の出荷量を誇るビッグ・ブランド。創始者は、スペイン、カタロニア生まれのドン・ファクンド・バカルディ。彼は1830年、スペインからキューバに渡り、1862年にラム製造に乗り出した。当時のラムが粗削りな製法による刺激の強い風味を持っていることに満足していなかったバカルディは、チャコール・フィルターで不純物を取り除くことによって、ソフトで無色のライト・ラムをつくりだすことに成功した。その後、この銘柄はライト・ラムの代名詞的存在となる。カストロの革命により、1960年キューバの蒸留所は全て国営化されたが、それ以前にメキシコとプエルトリコに本拠を移し、世界数ヶ所に蒸留所をもっている。ライト・ドライ(40度、750ml)とゴールド(40度、750ml)はカクテル・ベースの定番。ブラック(37.5度、750ml)は上質な原酒を選んでブレンドしたもの。熟成によりまろやかな口当たりになっている。151(75.5度、750ml)は度数の高い、強烈なラム。ラベルには火気注意の文字が書かれている。ラベルに描かれているこうもりのイラストはバッド・デビスと呼ばれるバカルディ社のトレード・マーク。1933年、同社が考案したカクテル、バカルディは、バカルディ・ラムを使わなければいけないという、ニューヨーク高等裁判所の判決は、有名である。