カリブ産のラム。この地域でラムの蒸留が始まったのは17世紀初頭のことといわれている。原料となるさとうきびは、元来カリブに自生していたものではなく、コロンブス船団の来訪とともに南欧から持ち込まれたものである。16世紀から17世紀にかけて、この地域に製糖のためのさとうきびプランテーションが発達し、それに伴い、糖蜜を使用するラムの蒸留業も発展していった。ロンリコ社は、1860年カリブ海にあるアメリカ自治領プエルトリコに設立された。禁酒法時代以前から操業している会社はこの地域ででは稀で、同社は禁酒法時代に唯一アルコール製造を許された業者でもあった。ロンリコという酒名は、ラムのスペイン語"ロン"と、リッチを意味する"リコ"を合わせたもので味わい豊かなラムといった意味である。ホワイト(40度、700ml)はすっきりした香味をもつライト・ラム。ゴールド(40度、700ml)はオーク樽で熟成させたミディアム・タイプのラムで、まろやかな味わいになっている。スパイスド(32.7度、700ml)はバニラやナツメグなどを配合したもので、ほのかな甘さがある。151(75.5度、700ml)は濃厚な香味をもつフル・ボディー・タイプで、製菓に用いられる場合が多い。