ホワイト&マッカイとは、このウイスキーを力を合わせて生み出した2人の人物、ジェイムズ・ホワイトと、チャールズ・マッカイの姓を合わせたもの。ジェイムズ・ホワイトは、アラン・ポインターという1844年創業の酒類取扱業者の支配人として働いていたが、1882年、ウイスキー業界に進出のため、友人のチャールズ・マッカイと協力して新会社を設立。ほどなくしてホワイト&マッカイ・というブレンデッド・スコッチを世に送り出した。以来、このブランドのウイスキーは、絶えることなく売られている。このように、ひとつのブランドが100年以上も不変で続いているのは、スコッチ・ウイスキーとして、かなり珍しい。現在、ホワイト&マッカイ社は、ハイランド・モルトのダルモア、フェッターケン、スペイサイド・モルトのトミントールの3蒸留所を所有している。ダルモアは、ピート香ののったリッチな味のモルト。フェッターケンは、まろやかな香味をもつミディアム・タイプのモルト。トミントールは、ライトでデリケートな香味をもつ現代的なモルト。こうした3つのモルトをベースに、約30種のモルトをヴァッティングし、オーク樽で半年マリッジ(結婚)させる。その後、グレーンを配合して、再びオーク樽で数ヶ月マリッジさせるが、このダブル・マリッジにより、香味が長く口に残るこのウイスキーの特徴が生まれてくるといわれている。熟成用の樽には、シェリーの空樽も使われている。そのため、ウイスキーは色調が濃い。また、味わいにもシェリー風味がわずかに感じられ、それがこのウイスキーの風味のアクセントになっている。スペシャル・リザーヴは、熟成5年もの。ゴールデン・ブレンドは、日本市場向けの限定品。12年、15年、18年、21年は年数が古くなるほど重厚味が深まっている。30年は、長期熟成による味わいの幽玄さが溶け込んでおり、あと口が快い超高級ウイスキー。