フルーツ系リキュールは、食事のしめくくりにふさわしい酒、口直しの酒として、近代人の美食学的要請によって生まれた酒といっていい。このタイプの酒の一番手は、多分、キュラソーではないかと思われる。17世紀後半、南米ベネズエラ沖のオランダ領キュラソー島のオレンジ果皮をオランダ本国に持ち帰り、アルコールに配合して生まれた。その後、いろいろなフルーツが酒に利用されるようになったが、今でも、オレンジ果皮でつくる酒が、このタイプの酒のなかで断然優勢だ。ただ、オレンジ果皮系の酒にしても、ベリー系の酒にしても、単一の原料だけを用いているわけではない。単調な味になるのを避けるために、必ずといっていいほど他の補助材料を加え、ふくよかでバランスのよい味につくられている。